前回は「腰痛」を訴える日本人が1319万人と圧倒的に多いこと。もはや成人の国民病ともいえる「腰痛」の原因は、筋肉や骨格といった整形外科的要因とストレスなどの心理的要因、そして内臓疾患によるものに大別されること。

人間のカラダに目を向けると、私たちが屈んだり、曲げたりできるのは背骨・腰骨の間に「椎間板」というクッション材があるからだということ。この「椎間板」は頭部からの重力と地面からの衝撃に挟まれてつぶれてしまうこと。けれども、横になった状態で連続7時間以上寝ることで椎間板は元通りに回復するということをお伝えしました。

椎間板を回復させる
寝るということ


【姿勢別】腰の負担度比較

上の図をご覧下さい。これは直立姿勢での腰、特に椎間板にかかる負担を100とした場合に、どんな姿勢だとより負担が大きくなるのか?どんな姿勢だと負担が少ないのか?を示しています。

直立姿勢より右側の姿勢を見て下さい。誰かに挨拶をするときは〈前傾姿勢〉、看護師さんや介護士さんなら〈前傾姿勢で重いものをもつ〉という場面が多いことでしょう。デスクワークのお仕事をされてパソコンなどで作業される方なら〈座る〉と〈座って前傾〉で一日中過ごされることでしょう。一番最悪な姿勢は〈座って前傾&重いものを持つ〉で、直立姿勢の2.75倍もの負担がかかります。

気付かれた方もあるかもしれませんが、実はこれらの姿勢は特別な状態ではありません。私たちが毎日行っている日中の活動における姿勢です。

日中の活動において、腰を屈めたり、腰を曲げたり、さらにはその姿勢で負荷をかけるということは、椎間板により大きい圧力をかけているということです。

一方、直立姿勢より左側は活動時間の姿勢ではありません。一日の活動を終えて休息する就寝時の姿勢です。

就寝時の腰・椎間板への負担は〈横向き寝〉だと直立姿勢よりも25%軽減され、〈仰向け寝〉だと75%も軽減されています。

頭部の重力から解放されるため、椎間板の負担が軽減されるはずの就寝時ですが、例外があります。一番左側の〈腰が沈みこんだ仰向け寝〉では直立姿勢の1.5倍の負担になってしまいます。

本来なら椎間板への圧力を軽減して、元通りの厚みに回復するべき就寝時に〈腰が沈みこんだ仰向け寝〉姿勢だと、寝れば寝るほど腰痛症状が悪化していきそうですね。